耳垢が湿っているとワキガなの?
耳垢が湿っている人はワキガだという話を聞いたことはありませんか?
本当に耳垢が湿っている人はみんなワキガなのでしょうか。
実際に耳垢が湿っている人のうち、どれだけの人がワキガなのかを調べてみました。
すると、耳垢とワキガの関係、人種別の興味深いデータもわかりましたので、徹底解説していきます。
この記事は、重度のワキガ歴25年のかおりが書いています。
この記事を読むと
- 耳垢とワキガの関係
- 人種別の耳垢の性質
- 地域別(日本)のワキガの割合
がわかります。
耳垢とワキガの関係を知ると、自分がワキガである可能性がわかってくるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
耳垢とワキガの関係
耳垢が湿っている人はワキガの可能性が高いですが、湿っている人が全員ワキガというわけではありません。
また、耳垢が湿っている人が多い人種もあれば、乾いている人が多い人種もあります。
耳垢とアポクリン汗腺との関係
外耳道、ワキの下、乳輪、おへその周囲、外陰部、肛門の周囲に分布し、思春期になると性ホルモンの影響で急速に発達して分泌が多くなるアポクリン汗腺。
外耳道にはエクリン汗腺はなく、アポクリン汗腺だけが存在しています。
アポクリン汗腺が少ない人の耳垢はカサカサと乾燥している一方、多い人の耳垢は湿性でキャラメル状。
湿っている耳垢を「アメ耳」とも言います。
耳垢と人種との関係
耳垢が湿っている人の割合は、白人は90%以上、黒人では99.5%以上、日本人では約16%といわれています。
韓国人は、耳垢が湿っている人はほとんどいません。
そして、湿性耳垢とワキガは相関していて、湿性耳垢の人のうち8割がワキガを発症するといわれています。
日本人でワキガを発症する人の割合は10%程度と少数派。
韓国ではほとんどの人が乾性の耳垢で、「韓国人は世界で最もワキのニオイがしない」といわれています。
欧米では体臭があるのが当たり前なのでワキガを気にする人はいませんが、清潔志向が強くてニオイに敏感な日本ではワキガに悩む人も少なくありません。
乾性耳垢の出現は突然変異だった
乾いた耳垢は、遺伝子の突然変異によって出現して、この遺伝子がワキガにも関わっていることがわかっています。
乾いた耳垢の遺伝子は渡来人が持ち込んだため、日本では耳垢の性質に地域差があります。
ABCC11遺伝子の突然変異とワキガとの関係
人類の祖先はすべての人が湿性の耳垢でしたが、中国北部で遺伝子(ABCC11遺伝子)の突然変異によって乾性の耳垢が生まれました。
このABCC11遺伝子は、耳垢、ワキガ、産婦の初乳量との相関が認められていて、耳垢が湿っている人は体臭が強く、産後の初乳量も多い傾向があります。
日本における耳垢の性質の地域差
日本では、先住民族である縄文人の耳垢は湿性でしたが、渡来人が乾性の遺伝子を持ち込んできたようです。
渡来人が移り住んだルートに沿って乾性遺伝子が広がっていったようで、近畿地方、四国北部、九州東部で乾性耳垢の人の割合が多くなっています。
新川さんらと共同で県立長崎西高校が調査した都道府県別の乾型遺伝子出現率(対象1963人)をもとに作成した。最も高いのは京都、次いで岐阜、大分、愛媛、福井……。逆に最も低いのは岩手、次いで沖縄、広島、宮城、山梨……。
調査を見ると、「乾型は西日本で特に多い」というざっくりした傾向が浮かび上がる。詳しく言うと「乾型は近畿地方で圧倒的に多く、さらに四国北部、九州東部へとつながる臨海地域にも集中している」という。
出典:NIKKEI STYLE
近畿地方では、韓国のように耳垢が乾いている人が大多数なので、ワキガの人はかなり少ないでしょう。
まとめ
- 耳垢が湿っているか乾いているかの割合は、人種によってかなり差がある。
- 耳垢が湿っている人の8割がワキガを発症する。
- 韓国ではワキガの人はほとんどいない。
- 日本では、地域によって湿性耳垢の人の割合に差がある。
耳垢が湿っている人はワキガになりやすいということがわかりました。
日本ではワキガの人が少数派なので、体臭が強くて悩む人もいますが、世界全体では体臭がある人のほうが多いんですね。
白人や黒人のハーフの人はワキガの可能性が高いですし、近畿地方出身の人はワキガの可能性が低くなります。
「自分の体臭があるかどうかわからない」という人は、家系をたどっていくとワキガを発症しやすい体質か判断できそうです。